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『生きるということ』 エーリッヒ・フロム

生きるということについて、「持つ」ことと「ある」ことについて

書かれています。to have と to be です。

 

『愛するということ』を読んで、その考えに納得し、もっとこの人が

どのように物事を考えているのかを知りたいと思い、

この本を手に取りました。

『愛するということ』がわりあい読みやすかったので、この本も

そうかと思ったのですが、そうではなかったです。

ですが、この本からも得ることが多かったです。

自分が思っていたことを言語化してくれていると

感じました。さらに、考えていなかったこと、新しい視点を

得られた本です。

to have と to beの違いが分かりやすく書いている

部分を抜き出してみました。

もっと早くこの本に出会いたかったなあと思います。

 

学習すること

「持つ」学生は、授業の内容を聞き、書きとめ、

それを自分の知識の一部として保有する。

「彼らは何か新しいものを生み出したり、創造したりする

必要はない。いやむしろ持つ型の人たちは、

或る主題についての新しい思想や観念に会うとろうばいする。

なぜなら、新しいものは彼らが持っている決まった量の

情報に、疑いをはさむからである。」

 

対して、「ある」学生は、授業の前に予習をして、

その授業について、自分なりの考えや問題点を考えて出席する。

その授業に対して能動的に受け入れ、新たな疑問や展望が生まれる。

ただ、知識を取得するのでなく、学生が動かされ、変化したのである。

 

会話すること

過去の成功、社会的地位、縁故関係など、心の中で

自分の価値をはかりに掛け、その後の会話で彼らの

商品を展示する。これが非常に上手な人物は、ほとんどの

人々の判断力の貧しさにより、多くの人々に感銘を与える。

 

ある人たちは、何も準備せずに、事態に臨み、自発的、

生産的に反応する。相手の人物とその人物の考えに

十分に反応することができる。

 

信念

持つ様式においては、(多くは官僚)の定式を受け入れるのである。

権力のゆえに確からしいものではあるけれど、それは、自分で考え、

決定を下すという困難な仕事を免除してくれる。

 

ある様式においては、人が信念の中にあるのである。

 

シャバット(ユダヤ教の休息日)は、「(前略)自分の本質的な

力を表現することのみを目標として追及する。すなわち、祈ること、

勉強すること、食べること、飲むこと、歌うこと、愛の行為を行うこと。」

「シャバットは喜びの日である。というのはその日に人は十全に

自分自身となるからである。」

 

安心と不安

持つことは、あらゆるものを物質的に持つことになる、

お金、職業、家族、生命保険などなど。しかし、持つことは

自分以外のものにたよっている。持っているものを失ったら

どうなるのか?不安をかかえながら生きていくことになる。

 

ある様式では、そのような不安とは無縁である。

 

あとがき

「これに対して、<ある>ということは、何者にも執着せず、

何者にも束縛されず、変化を恐れず、たえず成長することである。

(中略)他者との関係においては、与え、分かち合い、

関心をともにする生きた関係となる。」

 

ある本を読んだときに、ユダヤ教の人々は、シャバットが

あるから、いろんな物事を考える時間があり、よって、

そのことにより、豊かな人生を送ることができる(金銭的な

意味合いがその本では強かったのですが)、と書いてありました。

休日の過ごし方も、どこかに行き、消費するというのは、持つことであり、

自分自身について考えて過ごすことがあることになるのだろうなと

思います。しかし、どうやればいいのでしょうね・・・。

教えてくれる人がいないので、自分でいろいろと試してみる。

遠回りだけど、これが一番身につく方法でもあると思っています。