最近、毎日本を読んでいます。
読む時間はその日によって3分ぐらいだったり、30分ぐらいだったりとだいぶん違いますが、仕事の時間の中に組み込んでいるので仕事をする日には本を読んでいます。
読んでからの行動は以下のいずれかです。
- 1回読んで、もう一度読み返しながらブログにまとめる(このブログもそうです)
- 読んだものを実践する→実践したいことは日付を入れてタスクにする
- 気になる言葉をタスクにしておく→不定期に見直す
- 読んで楽しむ
以前は4の読んで楽しむだけでしたが、タスク管理を始めて、読むだけでなく、本に書いてあることでやりたいことを実践できるようになりました。本は読んだだけではダメだなと思いながらも実践できていなかったことがタスク管理をしたおかげでできるようになりました。嬉しいことです。
さて、そんな本の中でも皆さんにご紹介したいと思った本をこちらのブログに書いています。
今回は社会派ブロガー、ちきりんさんの本『自分の時間を取り戻そう』です。
目次
本質的な問題
ちきりんさんがこの本の中でたびたび指摘していること、それが「生産性が低すぎる」あるいは「生産性の概念を理解していない」ということです。
生産性の概念を持たない人は人の時間を奪う行動(長文メール、とりあえずご挨拶)をしてくるそうで、多くの人が体験したことがありますよね。
では、自分や自分の商売の生産性を上げるために、他の人を犠牲にして生産性をあげるというのはどうでしょうか?これも間違いだということです。なぜなら、正しく生産性を上げないと長くは続かないからということ。
生産性は個人個人が、試行錯誤しながら高めていくものです。生産性をあげて多く働くのは損?という考え方もありますね。ただこれは今いる組織の中だけでの話。なぜなら、今の時代、リストラや転職でやむを得ず今の組織を去らざるを得ない状況もまたありえるからです。その際に生産性の低い人間を欲しいという会社はあるでしょうか?
つまりは、各自の生産性をあげなければいけない状況なんだということをまず説明しています。
資源を有効に使おう
生産性を上げる=長時間労働 という図式をまずやめなければいけません。
なぜなら長時間労働=自分の時間が奪われている(可能性が高い)からです。一時期に長時間労働が必要となることもあるかもしれませんが、何年もそういう働き方はできませんよね。
そうなると、時間というものがもっとも重要な資源になります。その資源を有効に使うにはどうすればいいのでしょうか?
時間の使い方に敏感になる = 無駄遣いしないこと、見える化
まずは、時間簿(家計簿の時間版)をつけ、自分がどのように時間を使っているかを知る必要があります。
見える化して初めて無駄遣いが見えてきます。何を無駄とするかは個人の判断によりますが、その判断をするにはまずは現状を知る必要があります。
家計簿と同じですね。現状のお金の流れを知り、無駄を確認し、お金の使い方を改める。
時間以外の貴重な資源を認識することの大切さも書かれています。
ちきりんさんの場合は「頭がきちんと働く時間」。自分の1日の集中できる時間と言ってもいいと思います。その時間をまず確認し、さらに、
- 頭が働くときにしかできないTo do
- 頭が働かないときにでもできるTo do
をそれぞれ作っておくと、次に何をしようという迷う時間の無駄なく自分の資源を有効利用できますね。
人によって貴重な資源は違うということなので(例えば「エネルギー」や「やる気」など)あなたの貴重な資源は何かを考えてみるのもいいかもしれませんね。
ちきりん流・自分の時間を取り戻す具体的な方法
まずは働く時間を減らそう!
1、1日の総労働時間を制限する
「絶対に5時にオフィスを出る必要のある人は、仕事を5時に終わらせるには、どうすればよいか、どんなスキルを身につけなければならないか、さまざまに考え、試してみています。その思考と実践がその人の生産性を上げ、成長を促すのです。」
ということです。同じような状況を想像して考えてみて、やってみるといいと思いますが、なかなか難しいですよね。何らかの予定のない人は自分で予定を作ることも一つの方法です。以前から興味のあった勉強会に行ってみる、始めてみたかった習い事の体験レッスンを予約してみるなど。
そうして、それぞれの1日を比較してみることで違いが見えてくるはずです。
2、忙しくなる前に休暇の予定を立てる
これは、まずは予定を入れてしまうというもの。会社員の方はもちろんですが、フリーランスや主婦など比較的時間の自由度が高い人に対してもこの方法は有効だということです。なぜなら、時間の自由度が高い分、際限なく仕事をしてしまうということがあるからです。ですので、まず、仕事以外のことをスケジュール帳に書き込むことをお勧めされています。
全部やる必要はありません
例えばメディアが求める完璧な女性=仕事も家事も育児も完璧にこなす女性
まんべんなくすべてをこなせる人が素晴らしいという価値観をメディアが流すことにより、多くの人にその価値観が埋め込まれてしまう。同じ女性としても信じられなく、この報道は怖いですし、実際にやろうとして、あるいはやっていて限界だという女性も多いと思います。
でも、メディアが報道する完璧な女性の内実までそうなのでしょうか?完璧だと思われていた女性がベビーシッターや家政婦さんを雇っていたということが悪いことのように報道されたりもしますが、時間の使い方が分かっている良い例だとちきりんさんは言います(そういう意味では完璧な女性?)。
まずは、全部やることをやめると断言することが必要だと言います。
さらに、まず「やめる」
サービスをお金で購入することで時間が確保できる(ベビーシッター、お掃除を依頼など)場合や、気のりのしない人付き合いが止めるなどで自分の時間を確保します。
ちきりんさんは、「私がみなさんに生産性を上げようと勧めているのは、まずは自分や家族を傷つけてしまいかねない「多忙すぎる生活から脱出してほしいからです。」と言います。
今、現在「忙しい」が口癖になっている人、仕事ばかりしている毎日だと感じている方など、時間に関して疑問を持たれている方は、自分の人生を取り戻すための方法の一つとして、お勧めの1冊です。
実は1番共感した部分
「価値を出していない人は今後、「給与分の金は払うから働かないでくれよ」と頼まれる時代がくるのです。」P44 ~P45
*価値を出していない人=生産性の低い人
私の前職の職場の特徴もあったのでしょうが、まさに私が思っていたことでした。存在が邪魔という人間が職場には本当にいるものです。自分は全く仕事をしない(あるいはできない)けれども口だけは達者だったり、職位が上位だったりして人の仕事の邪魔をしたり、蹴落とそうとしたり、悪口を言ったり(仕事をしない時間でやっていることです)。給料は今まで通りあげていいから職場に来させないでほしいと切に願ったものです。
そういう時代がベーシックインカムの制度で来るかもしれないというように書いてあるので、私は両手をあげて賛成したい。
ベーシックインカムの制度を始めて聞いたときは本当にびっくりしましたし信じられないと思いましたが、こういう効用もあるのかと、この本を読んでさらに面白い制度だと感じたものです。
生産性を上げる本の読み方
さて、最初の話に戻りますが、タスク管理を始めて、本に書いてあることを実践できるようになりました。
提供しているサービスはこちら:タスク管理パートナー
本を読んだだけで終わりであれば、その時間は楽しみの時間としては十分ですが、本から何かを得たいとか、学ぶために読みたいと思ったときには実践しなければ何も残りません。
そういう意味でも、本に書いてあることを実践できるようになったことは、生産性の上がる本の読み方ができるようになったということにもなるかなと思っています。
読書の時間も有限です。その中で読んだ時間をどう活かすかということを考えてみるようになったのは、最初の一歩だったと思います。
読んだだけでは何の役にも立たないと感じたのは、自分が図書館司書をしていたころです。図書館にもたくさんの問題がありますが、それをどうにもできなかったのです。小説が多かったとは言え、それなりに本を読んできたのに、それを何も仕事で活かせない、読書は意味がないのではないかと思った時期もありましたが、本を読むことに意味がないわけでなく、読んだ後に何も考えず、何も実践できなかった私に問題があったのです。
小説を多く読んだら人の気持ちが分かるようになる、というようなことも言いますが、同じく違ったもので、読んだ人がその後にどう感じるか、どう行動するかなのです。
本を多く読んだだけの人は単に知識を持っているだけの人で、それは今やWikipediaで調べれば分かることで、その人は不要な人になってします。
趣味ならば何も言うことはありませんが、生産性を高めるという観点から読書をするというのを今はそんなふうにとらえています。
タスク管理パートナーのホームページには、タスク管理についてのブログも書いてありますので、よろしければご覧ください。