この日は「アンツアー」に参加。
他の参加者さんたちとご一緒し、ガイドの方の説明を受けながらアン所縁の場所を観光しました。

1日の行程

9時30分~16時のツアーの内容は以下です。
この日は雪も降っているほど寒いうえ(5℃くらい?)、風も強かったので、景色を観る場所は長居はしませんでした。

セントローレンス湾→郵便局→モンゴメリーのお墓→グリーンゲーブルスハウス→ランチ→モンゴメリーの生家→フレンチリバー→グリーンゲーブルス博物館→輝く湖水→ケンジントン駅

シャーロットタウンのホテルに送迎してもらい解散。

朝のお散歩

朝食を8時からいただき、ツアーの車が迎えに来る前にもう一度恋人の小径を歩きたかったので、朝のお散歩。前日より気温が下がり、この日は午後には雪も舞っていました。寒かった。

そして、また入り口を若干迷ってしまいました・・・。前日とは少しだけ違ったルートを散策し、満足してホテルに戻り、出発の準備です。

気が付かないことがたくさん!

この日のアンツアーの参加者は8名。全員日本人です。男性が2名、女性が6名です。
ガイドの方は日本の女性の方、運転手さんは男性のカナダの方かな?

ガイドの方が説明してくださったことをまとめます。もしかすると聞き違いもあるかもしれませんのでご了承ください。

ツアーでは、まず前日も行ったプリンスエドワード島国立公園のセントローレンス湾に行きました。風が強すぎて、寒すぎて、早々に皆さんと車に戻ります。
こちらでは、海水と淡水が混じっているので、海の香りもほとんどなく、塩害などもないそうです。

次にグリーンゲーブルスハウス。この日は入館します。入館料はツアー代に含まれましたが、個人で支払うとするとこれくらい。

私は大人なので、日本円で約600円くらいですね(2018年10月現在)。

さて、昨日も観たグリーンゲーブルスハウスには、北側に大きな納屋があります。

今は資料が展示していたり、マシューがアンを迎えにいった馬車が展示していたりしますが、納屋として使われていた当時より、風よけとしての役割も果たしていたとのことです。

現在のグリーンゲーブルスハウスは1830年台に建てられたもので、外側は当時のままだそうです。

アンの部屋を再現したもの。マシューから贈られたパフスリーブのドレス、ギルバートの頭にたたきつけた石板、ダイアナと連絡を取ったランプ(方角も正しいそう)など小説の中から飛び出してきたような素敵なお部屋です。マシューやマリラの部屋なども再現されています。

こちらは当時の台所。

煮炊きをするところから暖かい空気を全ての部屋に送る暖房システムにもなっています。冬はとても暖かかったそうですが、夏も当然料理をしなければいけないので、当時の女性たちは夏場はかなり大変だったそうで、気つけ薬を飲んだり、気絶椅子と呼ばれる横になれる椅子が台所にはあったそうです。

次はグリーンゲイブルス郵便局に向かいます。

この時は絶賛工事中でした。今も現役の郵便局として、オンシーズンはこちらから郵便を投函するとアンの消印が付いてくるとか!いいな~と思っていました。

私は、旅先から自分に手紙を出すのですが、今回もホテルの方にお願いしたところ「来年の到着でよければ、アンの消印がつきますよ」とのこと。来年のシーズンまで手紙を預かってもらい、投函のお願いをしました。私にとってはとても嬉しいサービスです!


翌年、受け取りました、本当に嬉しかったです!

さて、この郵便局はモンゴメリの祖父母が経営?していたもの。一時期モンゴメリは一緒に住んでいてその間に小説を出版社に送っていたそうです。

ガイドさんによると、モンゴメリが小説を書き続けられる環境があったということでした。

まず、当時はまだ紙が貴重だったということ(だからアンの学校でも繰り返し使える石板が利用されていたのですね)。郵便局では不要になった書類の裏紙などが使えたという有利な条件があったということ。

そして、出版社から何度も原稿が送り返されたり、手紙が届いたりというのを他人に知られずに済んだということ。モンゴメリはプライドの高い人だったようで、他人には絶対に知られたくなかったということですが、誰でもそうですよね。

そして、モンゴメリのお墓へ。

昨日も行きましたが、まず、モンゴメリのご両親のお墓があることを教えてもらい(気が付かなかった)、さらに、墓石に書いてあるご主人のスペルが違うことを教えてもらいました。これは間違いではなく、わざとそうしたそうです。『赤毛のアン』の中でもアンが「eがつくAnneと呼んでください」という場面がありますが、あれは小説の中だけでなく、日ごろからスペルに対して非常にこだわりのあった方だったそうです。

ロブスター食べました!

はじめて食べました。

お味はカニやエビとほぼ同じ。美味しかったです。食べたかったPEIのジャガイモも美味しかった。日本のジャガイモより、大きく、甘かったです。食感もほろほろした感じで柔らかく美味しくいただきました。

赤土がジャガイモの栽培に適しているようで、機械化が進んだ現在、小さな島(愛媛県と同じくらいの面積)ですが、ジャガイモの生産量は北米第3位だそうです。ちなみに、持っている土地の規模が半端でなく、東京ドーム23個分くらいを一人の農家さんが持っているとか。ちょっと想像ができません。

ちなみに、連作は禁止とされ、東京ドーム23個の内いくつかはジャガイモ、いくつかは麦、などいろんな農作物が植えられているため、芽が出て育ってきてからは、畑の色がそれぞれに異なり美しい風景を見せてくれるようです。

ちなみに、いただいたロブスターは島でも高級食材として扱われているとのこと。ロブスター漁をされる漁師さんは農家さん、お医者さんと並んでPEIの中ではお金持ちとのこと。

ただ、漁師さんは船、漁師小屋、ロブスター漁の権利を日本円で8500万円程度で購入する必要があるのでもともとお金持ちだとのことです。国立公園内に土地を持っていたり。

ちなみにこのロブスター、1回の産卵で5万個~最大19万個ほど卵を産むそうですが、いただいたロブスターの大きさに育つ頃には2匹ほどしか生存していないとか。

食べた後に教えてもらったのですが、食べる前に教えてもらったらもっと隅から隅まで身をかきだして食べたのにとちょっと悔やまれました。

モンゴメリー所縁の場所へ

昼食後に向かったのは、モンゴメリの生家。
ウェディングドレスのレプリカが飾られています(本物はシャーロットタウンのコンフェデレーションセンターに保管されているとのこと)。

そして、新婚旅行にも履いていったとされる靴が展示されていました。これらの靴、左右がないんですね。履き心地が悪そうですが、どうなんでしょう?

次に向かったのはフレンチリバー。

ここはアンやモンゴメリとは特に関係はないのですが、空と湖の青、大地の緑、漁師小屋のカラフルな色合いがとても美しく、人気の場所ということですが、この日は曇ってたので想像でその様子を補います。早々に車に戻り、グリーンゲーブルズ博物館へ。

こちらには、モンゴメリのおばさんの孫にあたる方が住まれていて、一部を博物館として公開されています。

ここには、『赤毛のアン』の初版本やモンゴメリの直筆のサインなども展示されています。

モンゴメリは娘が生まれたらアンと名付けたかったようですが、男の子ばかりだったようなので、小説でその夢を叶えたのですね。

グリーンゲーブルズ博物館の側には輝く湖水があります。曇りの日なので輝いてはいませんが、美しい湖です。

ツアー最後の目的地はマシューがアンを迎えに行ったとされるケンジントン駅です(小説のモデルの駅とは違うようです)。

PEIの電車は1980年台には完全に廃止されており、こちらの駅舎はパブなどに利用されています。島では石が採れないため、建物など石を多く利用する場合は石を運んでこなければいけません。当時、こちらの石造りの駅舎はかなりお金がかかったものだったそうです。

ちなみに線路の幅の狭いほうがPEIで敷設途中だった線路。太い方がカナダ本土の線路。狭い幅で敷設していたところ、結局太い幅に直さなければならず、既に敷いた分の借金をカナダ政府が肩代わりすることを条件にPEIはカナダの州の一つとなったということですが、なんだかおかしな話だなと思って聞いていました。

これでアンツアーは終了。

ツアーの車に乗っていて気が付いたのは、車が突然スピードをあげたり、遅くなったりすることがありましたどうしてだろうと思っていたら、標識によって高速道路の始まりと終わりがあるとか。そんな道路、はじめてだったので面白いなと感じました。

また、島では子供が非常に大事にされていて、例えばスクールバスが停車しているところを追い越すとなんと罰金50万円だそうです。

海外旅行でツアーに参加するのは久しぶりでしたが、効率的に回れる他にもガイドさんからいろんなことを教えてもらえたり、他の参加者さんたちとおしゃべりできたり、なかなか楽しいものだなと思っていました。

次は、PEIの州都であるシャーロットタウンについてまとめます。